風しんは、せきやくしゃみでうつる感染症です。多くは軽い症状で治りますが、妊娠初期の女性が感染すると、生まれてくる赤ちゃんに心臓や耳、目などの障がい(先天性風しん症候群)が起こることがあります。自分のためだけでなく、家族や職場の妊婦さんを守るために、2回のワクチン接種で予防することが大切です。
風しんは、これまで公的なワクチン接種の対象からもれてしまった「空白世代」の男性がいることが大きな問題です。実際に日本では、これらの世代の男性を中心に流行が起き、その結果、妊婦さんに感染して先天性風しん症候群の赤ちゃんが生まれてしまう、という悲しいことが繰り返されてきました。
まずは ご自身が生まれた年から、これまでの接種回数の目安 を確認してみましょう。
風しんの何が問題なのか
妊娠初期の女性が感染すると、高い確率で赤ちゃんにうつり、心臓・耳・目などに障がいが残る「先天性風しん症候群」を起こすことがあります。
感染しても約4人に1人は症状が出ません(無症候性)。自分が風しんと気づかないまま、周りの妊婦さんにうつしてしまうことがあります。
ワクチンを受ける機会がなかった世代の男性が、職場や家庭で流行の起点になります。「自分は関係ない」ではなく、周りを守る接種が必要です。
あなたのワクチン接種回数は?【生まれ年別チェック】
※2026年時点のおおよその年齢で確認できます。正確な回数は母子手帳や接種記録でご確認ください。
公的な接種が一度もなかった世代の男性です。加西市の無料の風しん対策(抗体検査・接種)は令和7年(2025年)3月で終了しました。受けていない方は特に接種をお勧めします。
この世代の女性は中学生の頃に、男女とも1990年ごろ以降の生まれの方は幼児期に、1回だけ接種した方が多い世代です。免疫が不十分なことがあります。
2回目の接種の機会があった世代ですが、受けていない方もいます。接種歴の確認をお勧めします。
MRワクチンを2回接種することが標準となった世代です。母子手帳で接種の記録をご確認ください。
これから妊娠を希望する女性と、そのパートナー・ご家族は特に大切です。妊娠中の方は生ワクチンである風しんワクチンを接種できないため、周りの方がワクチンを受けて感染源をなくすことが、赤ちゃんを守る一番の方法になります。
接種歴が不明の方・1回のみの方は、追加接種をご検討ください。すでに抗体がある状態でワクチンを接種しても、健康上の問題はありません。2回接種の記録がなければ、抗体検査を待たずにワクチンを受けていただくのがお勧めです。
風しんワクチンについて
| ワクチンの種類 | 生ワクチン(弱毒化したウイルスを使ったワクチン) |
|---|---|
| 予防効果 | 1回の接種で約95%の方が免疫を得られ、2回の接種で1回では免疫がつかなかった方の多くにも免疫をつけることができます。より確実にするため2回接種が推奨されています。 |
| 接種の間隔 | 定期接種以外で2回受ける場合は、4週間以上あけて2回接種します。 |
| 曝露後の接種 | 麻しんとは異なり、風しんは感染した人と接触した後にワクチンを打っても発症を防げるという十分な根拠はありません。日頃からの接種が大切です。 |
| 妊娠との関係 | 生ワクチンのため、妊娠中の方は接種できません。また接種後は約2か月間、妊娠を避けていただきます。 |
費用について(大人の方は任意接種です)
加西市では、風しんの定期接種はお子さまが対象です。大人の方は任意接種(全額自己負担)となります。当院では次の2種類をご用意しています。
※昭和37年4月2日〜昭和54年4月1日生まれの男性で、令和6年度末までに市の抗体検査を受けたものの、ワクチンの供給不足で接種できなかった方は、加西市の制度で引き続き無料で接種できる場合があります。該当しそうな方は加西市健康課(0790-42-8723)にご確認ください。
2回接種をご希望の場合は、4週間以上あけて2回受けていただきます(費用も2回分となります)。麻しん(はしか)の予防もあわせてご希望の方には、MR(麻しん・風しん混合)ワクチンがお勧めです。どちらがよいか迷われる場合は、診察時にお気軽にご相談ください。
風しんという病気について(知っておきたいこと)