麻しん(はしか)は、感染力が非常に強く、空気感染で広がる病気です。その強さはインフルエンザの約10倍とも言われ、手洗いやマスクだけでは防げません。日本では2015年に「排除状態」と認定されましたが、海外から持ち込まれた麻しんによる感染が今も繰り返し報告されています。予防には ワクチンを2回接種すること が最も重要です。
麻しんは子どもの病気と思われがちですが、大人がかかると重症になることがあります。特に、過去に定期接種が1回だけだった世代(いわゆる「空白世代」)は免疫が十分でない可能性があります。まずは ご自身が生まれた年から、これまでの接種回数の目安 を確認してみましょう。
麻しんの何が怖いのか
空気感染で広がり、感染力はインフルエンザの約10倍。海外からの持ち込みで、ワクチン未接種の集団に入り込むと一気に流行します。
発症の1週間後ごろに肺炎や脳炎を起こすことがあります。脳炎は麻しんにかかった約1,000人に1人にみられ、命に関わることもあります。
麻しんにかかると、これまでに獲得した他の感染症への抗体まで失われ、その後さまざまな病気にかかりやすくなることがあります。
あなたのワクチン接種回数は?【生まれ年別チェック】
※2026年時点のおおよその年齢で確認できます。正確な回数は母子手帳や接種記録でご確認ください。
定期接種がなかった世代です。自然感染で免疫を持っている方もいますが、確実ではありません。
免疫が不十分な可能性が大きい世代です。2025年の患者の約79%が、2回接種を終えていない方でした。
追加接種の機会があった世代です。2回受けているか、接種歴の確認をお勧めします。
2回接種が標準となった世代です。母子手帳で接種の記録をご確認ください。
接種歴が不明の方・1回のみの方は、追加接種をご検討ください。すでに抗体がある状態でワクチンを接種しても、健康上の問題はありません。
「昔かかったことがあるから大丈夫」という方もいますが、本当に麻しんだったかは確かではないことが多く、過去の病気の記憶よりも、2回接種の記録があるかどうかが大切です。抗体検査を先に行う必要はなく、2回接種の記録がなければ、まずワクチンを受けていただくのがお勧めです。
麻しんワクチンについて
| ワクチンの種類 | 生ワクチン(弱毒化したウイルスを使ったワクチン) |
|---|---|
| 予防効果 | 1回の接種で約93%、2回の接種で約97%予防できます。1回でも効果は高いですが、より確実にするため2回接種が推奨されています。 |
| 接種の間隔 | 任意接種で2回受ける場合は、4週間以上あけて2回接種します。 |
| 主な副反応 | 生ワクチンのため、10〜20%の方で麻しんに似た軽い発疹が出ることがあります。ごくまれ(約100万回に1回)に脳炎が報告されていますが、麻しんにかかった場合の脳炎(約1,000人に1人)と比べてはるかに低く、接種のメリットが大きく上回ります。 |
費用について(大人の方は任意接種です)
加西市では、麻しんの定期接種はお子さまが対象です。大人の方は任意接種(全額自己負担)となります。当院では次の2種類をご用意しています。
2回接種をご希望の場合は、4週間以上あけて2回受けていただきます(費用も2回分となります)。風しんの予防もあわせてご希望の方には、MR(麻しん・風しん混合)ワクチンがお勧めです。どちらがよいか迷われる場合は、診察時にお気軽にご相談ください。